マロン子
実家に柴犬さんがいる
名前はマロン
ありがちな名前である。
父がまだ忘れっぽい人だった時に、家に来た
犬がいたら、散歩にも行き気分転換にもなるだろうと、母が提案をしたのだ
散歩の時、父が道がわからなくなっても、マロンが家まで連れて帰って来てくれた
一日中父の側にいた
それから九年
今年父は施設に入った。母とマロンの二人暮らしになった
今日、マロンが急に天に召された
体調が良くないので今日母が病院に連れていったら、肝臓ガンだった。
病院に着いた途端立っていられなくなり、危篤状態だったそうだ。
突然の出来事だった。
覚悟も出来ていないままである
今頃 父の枕元に立っているだろうか
さようなら マロン子