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グウタラ妻兼うっかりOL徒然記

我が父は老いている。それもそうだ。アラフィフの娘がいるのだからそれはもう老いているのだ。

そして、若年性アルツハイマーという病である。

兆候が見られたのは、長年勤めた職場を早期退職してちょっとしてからである。

最初は「ん?」と思う程度であったが、何年かしてどうもおかしいぞとなり、アレヨアレヨというまに 件の病名をつけられてしまった。

 

年末にはとうとう入院することとなり、ショートステイを経て特老に入所することとなった。

なかなかなものである。

老いた父は半年で5キロ体重が落ち、見るたびにシワシワの小さき人になっていった。

出来立ての施設に移動する際車の中で穏やかにドライブを楽しみ桜を見景色を堪能しているぶんには全くの好々爺なのだが、残念ながら私のことは忘れてしまっているのだ。

親切な人と言ってくれた分まだ救われる。

 

新しい住処に着いた。大変綺麗な所が十中八九終の住処になってしまうのだ。

 

時たま見せる何か察した表情が、もしかしたら今父はしっかりしてるのでは?と希望を持ってしまう。入所者の家族は皆そんなセンチメンタルな気持ちになってしまうのだろうか?

 

父が穏やかに過ごしてくれ、また今までつきっきりで介護していた母が自分の時間を取り戻し安心して暮らせるようになってほしい

そう思うのだ